2025年度の薬学研究科のコースです


授業名医療データサイエンス特論・演習(99PA012)授業名(英)
教員名緒方 浩二,相良 英憲
開講年度学期2025年度 前期
曜日時限水曜1限
開講学科大学院 薬学研究科薬学専攻

単位2.0学年2年
区分専門科目
講義・演習
課程選択

概要医療現場のIT化に伴い様々な医療データが蓄積されている。これらのデータを解析することにより、データ内に隠れていた新たな情報を見出し、医療の進歩に貢献している。本科目においては、医療データ解析に必要な解析技術を理解し、それらの技術の習得を目的とする。特に、多変量解析、及び、機械学習、深層学習などの統計、及び、データ解析技術を実際の例を交えて説明を行う。更に、実際のデータを解析することによりデータ解析の演習を行う。
本授業は面接授業により行う。なお、社会人教育プログラムでは、面接授業と遠隔授業を併用したハイフレックス型(対面・同期オンライン・非同期オンライン)により実施する。
達成目標医療データに関して、目的に応じた解析方法の選択ができ、実際に解析ができるようになる。そのためにRなどの統計解析ソフトのスクリプトの作成ができるようになる。更に、深層学習などの機械学習の基礎を学び、それらを用いたデータ解析が出来るようになる。
学習教育目標
成績評価方法提出されたレポートや演習課題により評価を行う。
教科書必要に応じ逐次授業内で紹介する。
参考書ゼロから作る Deep Learning 斎藤 康毅 著、オライリー
ゼロから作る Phython 機械学習 プログラミング入門 八谷 大岳 著、講談社
必要に応じ逐次授業内で紹介する。
履修上の注意本学では「1単位の授業科目を45時間の学修を必要とする内容をもって構成することを標準とする」と定めており、受講15時間に加えて30時間をかけて予習・復習を行うこととしています。従って、時間をかけて予習・復習に取組んでください。具体的には、教科書の次回の授業範囲(指定教科書にない範囲の場合には配布資料)に予め目を通し、難しいと感じる部分を明確にしておいてください。

授業計画第1回 教育課程における本授業の位置付け、授業の概要、学習・教育到達目標を理解する。
    ・医療ビッグデータ解析概要 (緒方) 
     ビッグデータ解析の方法・概要を理解する。
第2回 ・統計ソフトの基礎(1) (相良)
     統計ソフトの基本的な操作を理解する    
第3回 ・統計ソフトの基礎(2) (相良)
     統計ソフトのスクリプトを用いた解析を理解する。
第4回 ・多変量解析(1) (相良)
     重回帰分析を理解する
第5回 ・多変量解析(2) (相良)
     ロジスティック解析を理解する
第6回 ・多変量解析(3) (相良)
     クラスタ解析を理解する
第7回 ・解析実習 実データを用いた実践と解説(1) (相良)
第8回 ・解析実習 実データを用いた実践と解説(2) (相良)
第9回 ・機械学習 (緒方)
     機械学習に用いられている方法を理解する 
第10回 ・深層学習(1) (緒方)
     深層学習の基礎を理解する
第11回 ・深層学習(2) (緒方)
     深層学習による画像解析について理解する
第12回 ・生成AI (緒方)
     研究に関連する生成AIのアプリケーションを用いた演習
第13回 ・解析実習 実データを用いた実践と解説(3) (緒方)
第14回 ・解析実習 実データを用いた実践と解説(4) (緒方)
第15回 ・発表
     解析実習で行った課題の結果を発表する   (緒方・相良)

注意



授業名医薬品品質保証特論(99PA011)授業名(英)Pharmaceutical quality assurance
教員名下川 昌文
開講年度学期2025年度 後期
曜日時限月曜5限
開講学科大学院 薬学研究科薬学専攻

単位2.0学年2年
区分専門科目
講義・演習
課程選択

概要 人に医薬品等を使用する際の規制の体系は、医薬品等の投与の目的や投与する物質の違いにより異なっている。本科目では、まず、人に医薬品等を使用する際の規制の体系について学んだ上で、次の2部構成の講義により、その医薬品等の品質を確保するための考え方・手法を学ぶ。これにより、医薬品開発にあたっての品質確保のための視点を養うとともに、実際の医薬品製造時の品質確保に対応できる能力を養うことを目的とする。
 医薬品等には、低分子医薬品、生物学的製剤、抗体医薬品、遺伝子治療製品、核酸医薬品、再生医療等製品など様々なモダリティがあるが、医薬品等の品質を確保するために必要な試験、規格、製法管理等は、その特性によって全く異なっている。
第1部として、最近注目度の高いバイオ医薬品等に主眼を置き、それらがどのように異なっているのか、また、その根底にある基本的考え方を学ぶ。
 また、医薬品等を製造する際には、GMPに従った製造管理・品質管理を行うことにより品質を確保する必要がある。第2部として、GMPの位置づけ・基本的考え方、GMPに規定された各項目の具体的な運用等を講義することにより、製造管理・品質管理業務を行うための実用的な知識を学ぶ。
 本授業は面接授業により行う。なお、社会人教育プログラムでは、面接授業と遠隔授業を併用したハイフレックス型(対面・同期オンライン・非同期オンライン)により実施する。
達成目標1) 人に医薬品等を使用する際の医薬品等の品質に関する規制の体系について 説明できる。
2)バイオ医薬品全般にわたって品質特性解析の主たる目的とその手法、さらには品質管理の在り方について説明できる
3)バイオ医薬品の中でも最も開発が進んでいる抗体医薬品について抗体医薬品の特性に応じた品質特性解析の手法や品質管理の在り方について説明できる
4)血液製剤は輸血用製剤と血漿分画製剤の2種類があるが、その品質管理や安全性確保の方策について説明できる
5)新しいワクチンを含めてその品質特性解析の手法や品質管理の在り方について説明できる
6)mRNA製品をはじめ核酸医薬品全般にわたってその品質特性解析の在り方や品質管理の在り方について説明できる
7)ウイルスベクターを中心とする遺伝子治療製品について安全性確保や品質特性解析の考え方や品質管理の在り方について説明できる
8)ヒト細胞から構成される再生医療等製品の安全性や品質特性解析の手法やその品質管理の在り方を説明できる
9)医薬品の定義、製薬企業の組織や医薬品工場の概要や医薬品の品質確保の考えを説明できる。
10)医薬品の製造販売承認のプロセス、製造販売承認書の位置づけとGMPとの関係性について説明できる。
11)GMPや製造販売業許可要件のGQP、GMPの国際連携の必要性について説明できる。
12)GMPのうち、変更管理や逸脱管理における品質への影響評価、さらに品質リスクマネジメントの手法について説明できる。
13)バリデーションの定義や具体的なバリデーションの実施方法について、サイエンスの側面から説明できる。
14)再生医療等製品の特性を鑑み、医薬品の製造管理や品質管理の方法の違いとGDPを説明できる。
15)GMP違反や不正問題発生に関し、製薬企業が求められる信頼性確保や品質文化、法令遵守に関して説明できる。
16) バイオ医薬品の品質特性及びGMPについての理論をバイオ医薬品工場でのGMPの実践に関連付けることができる。

学習教育目標
成績評価方法3分の2以上の出席を満たした者が成績評価の対象となる。成績評価は、全授業終了後に、授業内容の理解度を確認するためのレポートの提出により行い、60点以上取得した者に単位を与える。
教科書ゼロから学ぶGMP 仮想査察事例を徹底解説 株式会社じほう(第9回~第15回)
    それ以外については必要に応じ逐次授業内で紹介する。
参考書必要に応じ逐次授業内で紹介する。
履修上の注意科目間の繋がりはカリキュラムツリーを参照すること

授業計画第1回 教育課程における本授業の位置付け、授業の概要、学習・教育到達目標を理解する。
    人に医薬品等を使用する際の規制の体系について
    「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「臨床研究
    法」、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」、「人を対象とする生命科学・医学
    系研究に関する倫理指針」、「遺伝子治療臨床研究に関する指針」の規制する対象やその
    概要について学ぶ。
第2回 バイオ医薬品の品質に関する総論
    抗体医薬品を含むバイオ医薬品の製法管理の在り方として製品の特性解析法について学ぶ
    と共に、不均一性も含めた品質管理の在り方や品質の恒常性を担保するための規格試験の
    設定についての考え方を学ぶ。
第3回 抗体医薬品の品質確保について
    バイオ医薬品の中でも最も開発が進む抗体医薬品を取り上げ、抗体医薬品と特有の品質特
    性解析の考え方や抗体医薬品のバイオシミラーの評価法や同等性試験の考え方を学ぶ。  
第4回 血液製剤の品質確保について
    献血血液から製造される輸血用血液製剤と血漿分画製剤などの血液製剤のウイルス安全性
    や品質管理のための検査法や製法管理の考え方を学ぶ。
第5回 ワクチンの品質確保について
    全粒子ワクチンからmRNAワクチンまで非常に多様なワクチン製品について製品の品質管
    理や製法管理にあり方について製品特性に応じた考え方や品質評価法を学ぶ。
第6回 核酸医薬品の品質確保について
    化学合成薬品の特徴と比較的高分子の特性を持つ核酸医薬品の製法管理と品質評価の考え
    方を学ぶ。
第7回 遺伝子治療製品の品質確保について
    ウイルスベクターを主成分とする遺伝子治療製品において用いられる細胞バンクやベクタ
    ーの製法管理、製造したウイルスベクターの感染価や細胞指向性など遺伝子治療製品特有
    の品質評価の考え方を学ぶ。
第8回 再生医療等製品の品質確保について 
    ヒト細胞を主成分とする再生医療等製品の細胞の採取から培養加工により製造する際の工
    程管理の在り方、最終製品の品質評価や出荷判定の在り方を学ぶ。
第9回 医薬品の製造と品質管理について
    医薬品の定義や製薬企業(製造販売業、製造業)の組織、医薬品工場の概要や医薬品の品
    質確保のための重要な考えを学ぶ。
第10回 医薬品品質規制の背景について
    医薬品の製造販売承認のプロセス、製造販売承認書の位置づけ、品質とGMP(Good
     Manufacturing Practice)の関係性について学ぶ。
第11回 医薬品品質規制の国際連携について
    医薬品医療機器等法のルールとしてのGMPや製造販売許可要件であるGQP、GMP査察の実
    際と国際連携の必要性について学ぶ。
第12回 医薬品品質確保の方法(1)
    医薬品製造における変更に関する管理、逸脱が発生した際の管理方法と品質への影響、さ
    らに品質リスクマネジメントの手法について学ぶ。
第13回 医薬品品質確保の方法(2)
    医薬品製造の恒常性を検証するバリデーションの定義、バリデーションの具体例などサイ
    エンスの側面からGMPを理解する。
第14回 再生医療等製品の品質確保について
    医薬品とは別のカテゴリーである再生医療等製品の定義や医薬品との製造管理、品質管理
    の違いや、GDP(good Distribution Practice:流通に関する規制)について学ぶ。
第15回 医薬品等品質確保のスピリットについて
    医薬品、再生医療等製品の製造、これらの流通規制に求められる信頼性確保と生命関連製
    品の製造に関与する者に求められるスピリットを学ぶ。
第16回 バイオ医薬品の工場見学
    山口県内のバイオ医薬品工場を見学し、これまで授業で学んだことがどのように現場で実 
    践されているのか直接学ぶ。
    

注意授業方式は、授業回により異なり、ハイフレックス型授業又はオンライン授業となる。次回授業までには決定し、Moodle上で明確にするので、授業の場所に注意すること。



授業名健康科学系薬学特論(99PA010)授業名(英)
教員名緒方 浩二,立花 研,田中 宏幸
開講年度学期2025年度 前期
曜日時限金曜2限
開講学科大学院 薬学研究科薬学専攻

単位2.0学年1年
区分専門科目
講義・演習
課程選択

概要WHOでは、健康について「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会訳)」と述べている。人が健康を維持するためには適切な栄養を摂取することと生活するために快適な環境、疾患の予防などが必要とされている。本科目は、公衆衛生学を基にした“健康と栄養、又は、環境”についての理解、更に、公衆衛生学、及び、生薬学・漢方、又は、健康情報科学を基にした“疾患と予防”の理解を目標とする。
本授業は面接授業により行う。なお、社会人教育プログラムでは、面接授業と遠隔授業を併用したハイフレックス型(対面・同期オンライン・非同期オンライン)により実施する。
達成目標公衆衛生学分野、健康情報科学分野、生薬学・漢方分野の幅広い分野で用いられている様々な手法を理解し説明ができるようになる。各分野の具体的な達成目標は次の通りである。公衆衛生学分野においては、様々な疾病や薬毒物による生体影響について、栄養素、生活習慣、薬毒物、環境要因・遺伝要因などの様々な角度から要因や機序を理解し、その予防法や治療法について具体的に説明・提案が出来るようになる。健康情報科学分野においては、創薬研究に用いられている計算科学の手法である化合物検索、自由エネルギー計算、量子化学の創薬ヘの応用例の説明が出来るようになる。生薬学・漢方分野においては、医薬品である生薬・漢方薬の最先端品質評価法ならびに原料植物の最先端育種法について具体的に説明出来るようになる。さらに、最先端の天然由来シーズ化合物探索法を具体的に述べることが出来るようになる。
学習教育目標
成績評価方法各講義に関するレポート課題により成績評価を行う。
教科書必要に応じ逐次授業内で紹介する。
参考書必要に応じ逐次授業内で紹介する。
履修上の注意本学では「1単位の授業科目を45時間の学修を必要とする内容をもって構成することを標準とする」と定めており、受講15時間に加えて30時間をかけて予習・復習を行うこととしています。従って、時間をかけて予習・復習に取組んでください。具体的には、教科書の次回の授業範囲(指定教科書にない範囲の場合には配布資料)に予め目を通し、難しいと感じる部分を明確にしておいてください。

授業計画第1回 教育課程における本授業の位置付け、授業の概要、学習・教育到達目標を理解する。
    生薬・漢方薬の最先端品質評価法について学ぶ。(前半)(田中)
第2回 生薬・漢方薬の最先端品質評価法について学ぶ。(後半)(田中)
第3回 薬用植物の育種研究について学ぶ。(前半)(田中)
第4回 薬用植物の育種研究について学ぶ。(後半)(田中)
第5回 天然由来機能性成分に関する最先端探索研究について学ぶ。(田中)
第6回 計算機シミュレーションの基礎(緒方)
第7回 計算機を用いた物理化学分野の研究紹介(緒方)
第8回 情報科学を用いた生命科学分野の研究紹介(緒方)
第9回 理論化学分野の研究紹介(緒方)
第10回 量子化学分野の研究紹介(緒方)
第11回 疾病の要因・発症機序の観点から、その予防および治療における栄養素摂取の重要性につ
    いて学ぶ。(立花)
第12回 代表的な化学物質・環境汚染物質による毒性・毒性発現機構およびその解毒法について学
    ぶ。(立花)
第13回 環境要因および遺伝要因が発症に関わる疾患について学ぶ。(立花)
第14回 代表的な生活習慣病のリスク要因・発症機序・診断・予防法・治療法について学ぶ。
    (立花)
第15回 代表的な感染症について、要因・発症機序・予防法・治療法および流行を阻止するための
    方法を学ぶ。(立花)

注意3分の2以上の出席を単位取得の要件とする。



授業名臨床薬学系薬学特論(99PA005)授業名(英)
教員名小野 浩重,細井 徹,惠谷 誠司
開講年度学期2025年度 前期
曜日時限木曜1限
開講学科大学院 薬学研究科薬学専攻

単位2.0学年2年
区分専門科目
講義・演習
課程選択

概要病態発症機構の解明は、新薬の開発研究において必要不可欠なことである。本講義では、基礎生命科学に立脚した病態メカニズム解明に関する最新の知見を紹介するとともに、その治療薬の解明に関する最先端の論文を交えて講義する。薬の開発の歴史から現在臨床で使われている薬の最先端の知見を理解することで、治療薬の開発戦略を学ぶ。いくつかの最先端の論文を紹介し、皆様と議論しながら授業を実施する。必要に応じて、各分野の専門の先生に講義頂く予定である。
本授業は面接授業により行う。なお、社会人教育プログラムでは、面接授業と遠隔授業を併用したハイフレックス型(対面・同期オンライン・非同期オンライン)により実施する。
達成目標基礎生命科学に立脚した病態メカニズムを理解する。また、その治療薬の解明に関する最先端の論文を理解し、新しい治療戦略についての知見を深めることが出来るようになる。
学習教育目標
成績評価方法(評価基準)
授業の3分の2以上に出席した学生を対象に、レポートの提出で評価する。
(評価方法)
合格:秀(90~100点)、優(80~89点)、良(70~79点)、可(60~69点)
不合格:不可(59点以下)
教科書必要に応じ逐次授業内で紹介する。
参考書必要に応じ逐次授業内で紹介する。
履修上の注意本学では「1単位の授業科目を45時間の学修を必要とする内容をもって構成することを標準とする」と定めており、受講15時間に加えて30時間をかけて予習・復習を行うこととしています。従って、時間をかけて予習・復習に取組んでください。具体的には、教科書の次回の授業範囲(指定教科書にない範囲の場合には配布資料)に予め目を通し、難しいと感じる部分を明確にしておいてください。

授業計画第1回 タンパク質の品質管理とその破綻による疾患発症のメカニズムに関して講義形式で実施する。タンパク質の品質管理について主に小胞体ストレスに着目し、その基本的メカニズム(1)について最新の知見を交えて講義する。担当教員:細井

第2回 タンパク質の品質管理とその破綻による疾患発症のメカニズムに関して講義形式で実施する。タンパク質の品質管理について主に小胞体ストレスに着目し、その基本的メカニズム(2)について最新の知見を交えて講義する。担当教員:細井

第3回 タンパク質の品質管理とその破綻による疾患発症のメカニズムに関して講義形式で実施する。小胞体ストレスが関わる疾患について、そのメカニズムと病態への関わり(1)について最新の知見を交えて講義する。担当教員:細井

第4回 タンパク質の品質管理とその破綻による疾患発症のメカニズムに関して講義形式で実施する。小胞体ストレスが関わる疾患について、そのメカニズムと病態への関わり(2)について最新の知見を交えて講義する。担当教員:細井

第5回 小胞体ストレスが関わる疾患について、そのメカニズムと病態への関わりについて最新の論文を読んで頂き、その内容について発表・レポートを提出する。担当教員:細井

第6回 膵β細胞の発生分化メカニズム、インスリン分泌メカニズムついて講義形式で実施する。糖尿病治療薬の分子標的とその病態への関与、作用の分子メカニズムについて基礎と臨床の最新知見を交えて講義する。担当教員:小野

第7回 う蝕や歯周病などの口腔環境の悪化とアルツハイマー病、脳卒中、糖尿病などの生活習慣病との関わりや予防について、講義形式で実施する。担当教員:小野

第8回 インクレチンの基礎と臨床:インクレチン関連薬の血糖値を改善させるメカニズムに関して講義形式で実施する。膵β細胞で働くGタンパク質に着目し、正常なβ細胞と糖尿病患者のβ細胞でのインスリン分泌機構について、最新の知見を交えて講義する。担当教員:小野

第9回 糖尿病と認知症との関連性を疫学、病因・病態、検査、臨床・画像の観点より講義形式で実施する。糖尿病合併アルツハイマー病モデルにおける脳内インスリン・シグナル、相互的病態修飾作用について最新の知見を交えて講義する。担当教員:小野

第10回 う蝕や歯周病などの口腔環境の悪化とアルツハイマー病または糖尿病について、そのメカニズムと病態との関わりについて最新の論文を読んで頂き、その内容について発表・レポートを提出する。担当教員:小野

第11回 「トランスポーター・チャンネルの役割」
トランスポーター・チャンネルの種類と働きについて最新の知見を交えて講義系式で実施する。担当教員:惠谷

第12回 「トランスポーター・チャンネルと疾患」(1)
トランスポーター・チャンネルの関わる疾患に関する概略について講義形式で実施する。担当教員:惠谷

第13回 「トランスポーター・チャンネルを標的とした創薬」(1)
トランスポター・チャンネルを標的とした創薬に関する概略について、講義形式で実施する。担当教員:惠谷

第14回 「トランスポーター・チャンネルと疾患」(2)
トランスポーター・チャンネルの関わる疾患に関して、学生が興味のある最新の論文を自ら選択し、その内容について発表・レポートを提出する。担当教員:惠谷

第15回 「トランスポーター・チャンネルを標的とした創薬」(2)
トランスポター・チャンネルを標的とした創薬に関に関して、学生が興味のある最新の論文を自ら選択し、その内容について発表・レポートを提出する。担当教員:惠谷

注意



授業名医療薬学系薬学特論(99PA004)授業名(英)Medical Pharmaceutical Sciences
教員名牛島 健太郎,澁谷 典広,下川 昌文
開講年度学期2025年度 前期
曜日時限月曜3限
開講学科大学院 薬学研究科薬学専攻

単位2.0学年1年
区分専門科目
講義・演習
課程選択

概要本特論では、薬理学、薬剤・製剤学、医薬品情報学の深い知識を習得し、創薬研究を遂行するために必要な専門的学力の向上を目指す。具体的には、1)薬の安全性評価、新規治療標的の探索およびトランスレーショナルリサーチ、2)薬物動態における個人差要因ならびに血中薬物濃度の評価方法、3)新しい医療材料に適合したドラッグデリバリーシステムや製剤包装の開発などから創薬研究をめぐる最近の状況を講義する。さらに、医療現場における薬剤師の「医薬品リスク管理計画」、「審査報告書」の活用方法、アカデミア発革新的医薬品の実用化に必要な視点と政府の支援についての最新の話題も講義する。
本授業は面接授業により行う。なお、社会人教育プログラムでは、面接授業と遠隔授業を併用したハイフレックス型(対面・同期オンライン・非同期オンライン)により実施する。
達成目標1)創薬研究をめぐる最近の状況を具体的に説明し、医薬品開発の成功確率を高めるための方策を推論することができる。
2)治療効果における個体間および個体内変動要因を列挙し、安全な薬物治療プランを構築することができる。
3)最新の剤形開発や製剤開発の状況を具体的に説明し、現場ニーズに応える医療材料の開発方法を推論することができる。
4)医療現場で「医薬品リスク管理計画」、「審査報告書」を活用した薬剤師活動ができる。
5)アカデミア発革新的医薬品の実用化に必要な視点について説明できる。
学習教育目標
成績評価方法3分の2以上の出席を成績評価の要件とする。本科目の評価はレポートにより行う。それぞれの教員が提示し採点するレポートの成績を100点満点に勘案し、60点以上のものに単位を与える。
教科書必要に応じ逐次授業内で紹介する。
参考書Perspective薬剤学 第 3版 -薬学の次世代教育をめざす 京都廣川書店
適正使用のための臨床時間治療学 - 生体リズムと薬物治療効果 診断と治療社
履修上の注意本学では「1単位の授業科目を45時間の学修を必要とする内容をもって構成することを標準とする」と定めており、受講15時間に加えて30時間をかけて予習・復習を行うこととしています。   
従って、時間をかけて予習・復習に取組んでください。具体的には、教科書の次回の授業範囲(指定教科書にない範囲の場合には配布資料)に予め目を通し、難しいと感じる部分を明確にしておいてください。

授業計画第1回 教育課程における本授業の位置付け、授業の概要、学習・教育到達目標を理解する
    生物薬剤学(1):最近の薬物動態研究の動向(牛島)
第2回 生物薬剤学(2):最新のTDM技術と評価指標(牛島)
第3回 生物薬剤学(3):最新の個体間変動要因(牛島)
第4回 生体リズムと医薬応用(1):時計遺伝子と疾患(牛島)
第5回 レギュラトリーサイエンス(1):医薬品リスク管理計画と審査報告書(下川)
第6回 レギュラトリーサイエンス(2):アカデミア発医薬品の実用化のために必要な視点と支
    援(下川)
第7回 レギュラトリーサイエンス(3):最新のレギュラトリーサイエンスの動向(下川)
第8回 生体リズムと医薬応用(2):時計遺伝子と育薬(牛島)
第9回 生体リズムと医薬応用(3):時間薬物療法の実践と課題(牛島)
第10回 創薬研究(1):安全性の評価(澁谷)
第11回 創薬研究(2):新規治療標的の探索(澁谷)
第12回 創薬研究(3):トランスレーショナルリサーチ(澁谷)
第13回 創薬研究(4):生理活性物質の探索と創薬展開(澁谷)
第14回 最新の医療薬学研究(1):(牛島)
第15回 最新の医療薬学研究(2):(牛島)

注意授業の担当・順番及び講義内容は進行度等によって変更することがある。その際は担当教員より適宜指示を行う。



授業名山口県地域医療学特論(99PA003)授業名(英)
教員名頼岡 克弘,小野 浩重,有海 秀人,相良 英憲
開講年度学期2025年度 後期
曜日時限月曜2限
開講学科大学院 薬学研究科薬学専攻

単位2.0学年1年
区分専門科目
講義・演習
課程必修

概要地域医療における多職種教育は、地方の医療系大学教育の重要課題であり、学部教育のみならず、大学院等でも継続した臨床知識のインプット・アウトプットが必要である。特に、現代病である糖尿病、感染症、循環器疾患、がん及び精神疾患等の専門性・特殊性を理解する必要がある。地域の医療関連施設の中でチーム医療の一員として地域住民に信頼される薬剤師の育成が急務である。学会や研修会・講演会にも積極的に参加し、臨床で活躍している専門家等からの学術的・実践的な知識の取得を目指し、より臨床的な学問としての質を担保していく。
本授業は面接授業により行う。なお、社会人教育プログラムでは、面接授業と遠隔授業を併用したハイフレックス型(対面・同期オンライン・非同期オンライン)により実施する。
達成目標地域貢献におけるチーム医療の一員として、薬剤師(薬学的・科学根拠に基づく)視点より、専門的・学術的・実践的な知識を用いて、医師、看護師および検査技師等の多職種スタッフに適切なアドバイスや助言を発信できる。
学習教育目標基本的になし
成績評価方法3分の2以上の出席が成績評価の対象者とする。成績評価は、講義、課題レポートおよび自発的勉強(学会、研修会や勉強会への参加)を総合的に勘案し行う。
教科書必要に応じ逐次授業内で紹介する。
参考書必要に応じ逐次授業内で紹介する。
履修上の注意本学では「1単位の授業科目を45時間の学修を必要とする内容をもって構成することを標準とする」と定めており、受講15時間に加えて30時間をかけて予習・復習を行うこととしています。従って、時間をかけて予習・復習に取組んでください。具体的には、教科書の次回の授業範囲(指定教科書にない範囲の場合には配布資料)に予め目を通し、難しいと感じる部分を明確にしておいてください。

授業計画第1回 教育課程における本授業の位置付け、授業の概要、学習・教育到達目標を理解する
    糖尿病(1)糖尿病の病態分類と診断基準、コントロール目標や糖尿病合併症とその対策  
          について学ぶ。(小野)
第2回 糖尿病(2)糖尿病発症因子・発症予防および基礎を理解し、糖尿病治療の目標や糖尿病
          治療薬の臨床応用について学ぶ。(小野)
第3回 糖尿病(3)糖尿病療養指導士の役割を理解し、血糖自己測定の指導法、持続血糖モニタ 
          ーの活用と注意点や糖尿病におけるクリニカルパスの活用、糖尿病療養支援
          について学ぶ。(小野)
第4回 糖尿病(4)糖尿病専門医による診断に関わる病歴聴取の注意点や身体所見のポイント、
          診断のための検査を理解し、病態やライフステージに基づいた治療の実例に  
          ついて学ぶ。(小野)
第5回 感染制御(1)臨床現場における消毒法・消毒薬の基礎・臨床・実際に関する正しい知識
の取得及び病院の医療チームICTにおける薬剤師の多職種との役割分担の
意義とその実践を理解する。(頼岡)
第6回 感染制御(2)感染症専門医(インフェクション・コントロールドクタ)や感染制御専門
薬剤師の実際と業務に必要な基礎・臨床知識の取得及びインフルエンザや
コロナ感染症などへの対応策を理解する。 (頼岡)
第7回 感染制御(3)臨床現場における抗菌薬使用の現況とその問題点及び適正使用推進につい
て理解する。(頼岡)
第8回 感染制御(4)病院関連施設における感染制御活動や地元県病院薬剤師会や県薬剤師会と
           のかかわり方・連携教育を理解する。(頼岡)
第9回 循環器病(1)心疾患等における薬物療法の適正使用について理解するとともに、患者お
           よびその家族が薬物療法に関する不安を解消する臨床知識について理解す
           る。(有海)
第10回 循環器病(2)心疾患治療における専門的知識および、地域・多職種間連携の仕組みとそ
           の業務を理解すると同時に、地域の問題解決に向けた医療従事者の関わり
           を理解する。(有海)
第11回 がん医療(1)がん治療における薬物療法の適正使用について理解するとともに、患者お
           よびその家族が薬物療法に関する不安を解消する臨床知識について理解す
           る。(有海)
第12回 がん医療(2)がん治療における専門的知識および、地域・多職種間連携の仕組みとその
           業務を理解すると同時に、地域の問題解決に向けた医療従事者の関わりを
           理解する。(有海)
第13回 山口県における地域別の主な疾病別死亡状況(総死亡・全がん・心疾患・脳血管疾患・精
    神疾患等)を詳細に理解する。(相良)
第14回 山口県における地域別の主な疾病別死亡状況を詳細に理解し、予防医療を推進できる計画
    立案方法について理解する。(相良)      
第15回 山口県における地域別の主な疾病状況を調査するための集計方法と統計数値の算出方法つ
    いて理解する。(相良)
第16回 山口県における地域別の主な疾病(総死亡・全がん・心疾患・脳血管疾患・糖尿病・肺
    炎・慢性閉塞性肺疾患)の標準化死亡率と特定検診から、地域医療における効果的対策の
    立案方法を理解する。(相良)

注意講義内容は専門的、重要なデータおよび個人情報などを含む場合がある。特に、外部講師の資料(スライドなど)はMoodle公開はしないことがあるので留意する。


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