授業名薬事法規・社会薬学(99P4404)授業名(英)Laws Related to the Pharmaceutical Affairs
教員名下川 昌文
開講年度学期2021年度 前期
曜日時限水曜3限
開講学科薬学部薬学科

単位2.0学年4年
区分専門科目課程必修

概要本科目では、人と社会に関わる薬剤師として自覚を持って行動するために、薬剤師に関わる様々な法規範(薬剤師法、医療法、毒物及び劇物取締法、麻薬及び向精神薬取締法、覚せい剤取締法、個人情報保護法、刑法、民法等)の内容について学ぶ。
具体的には、薬剤師の任務・業務、薬剤師の医療の担い手としての役割、個人情報の取扱い、薬剤師の刑事責任・民事責任、特別な管理を要する薬物(麻薬、覚せい剤、毒物・劇物等)の取扱い等について学び、薬剤師として適正に遂行するために必要な法規範とその意義を理解し、法令を遵守する態度を身につける。
各回の講義は、資料を映写して行う。
内容理解度は、次回講義の最初の時間を利用した簡単な小テストと中間時期で行う到達度確認により確認する。

【実務経験教員による授業】
本科目の担当教員である下川は、1993年4月から2020年3月まで27年間(予定)、厚生労働省(福岡県庁薬務課等への出向を含む。)において、行政官として、薬局・薬剤師等への実地での監視指導、医薬分業の推進、毒物・劇物法令の改正、個人情報の取扱い(人を対象とする医学系研究の指針の改正)等の業務に携わってきた。本授業科目では、薬剤師法、毒物及び劇物取締法等の法令や倫理指針等に基づいた指導経験を活かし、理解が難しい法令等について、趣旨・背景や実際の運用も含めてわかりやすく解説することによって、単なる法令等の丸暗記ではなく、興味をもって真に理解し、薬剤師として法令や倫理観に基づいた適切な対応がとれるための教育を行う。
達成目標人・社会と薬剤師の関わりを理解し、薬事衛生に係る任務を薬剤師として適正に遂行するために必要な法規範等に関する次のことができる。
1)人の行動がどのような要因によって決定されるのかについて説明できる。
2)人・社会が医薬品に対して抱く考え方や思いの多様性について説明できる。
3)人・社会の視点から薬剤師を取り巻く様々な仕組みと規制について説明できる。
4)薬剤師が倫理規範や法令を守ることの重要性について説明できる。
5)倫理規範や法令に則した行動を取ることができる。
6)薬剤師に関わる法令とその構成について説明できる。
7)薬剤師免許に関する薬剤師法の規定について説明できる。
8)薬剤師の任務や業務に関する薬剤師法の規定とその意義について説明できる。
9)薬剤師以外の医療職種の任務に関する法令の規定について概説できる。
10)医療の理念と医療の担い手の責務に関する医療法の規定とその意義について説明できる。
11)医療提供体制に関する医療法の規定とその意義について説明できる。
12)個人情報の取扱いについて概説できる。
13)薬剤師の刑事責任、民事責任(製造物責任を含む)について概説できる。
14)麻薬、向精神薬、覚醒剤原料等の取扱いに係る規定について説明できる。
15)覚醒剤、大麻、あへん、指定薬物等の乱用防止規制について概説できる。
16)毒物劇物の取扱いに係る規定について概説できる。
学習教育目標
成績評価方法3分の2以上の出席を満たした者が成績評価の対象となる。3分の2以上の出席を満たした者が成績評価の対象となる。出欠は、小テストを実施する場合は小テストの解答の提出、小テストを実施しない場合は出欠アンケートへの解答をもって出席とみなす。
達成目標事項についての「演習・小問」および「試験」を行い、その成績の合計に応じて以下のように評価を与える。
S:90~100 点、A:80~89 点、B:70~79 点、C:60~69 点、D:59 点以下 不合格
なお、「演習・小問」は、各回(第1回、第8回及び第9回を除く。)に行われる計12回の「小テスト」及び第8回に行われる「到達度確認」からなる。
また、各内容別の配点は次のとおりとする。
◎「演習・小問」:60点(うち、小テスト:20点(全12回合計)、到達度確認:40点)
◎「試験」:40点

再試験:有
教科書薬事関係法規・制度解説(薬事日報社)
参考書薬事法規・制度・倫理マニュアル(南山堂)
履修上の注意 

授業計画

注意・本科目は、薬剤師が業務を行う上で必要な法令の規定を学ぶものである。他の科目で履修する専門知識等を活かし薬剤師としての役割を果たすためには、法令の理解と遵守は基本であり、必須であるので、そのことを十分理解し、学ぶことを怠らないようにすること。
・各回の講義で使用する資料を講義の7~3日前を目途にMoodle上にアップするので、各自でパソコンにダウンロードし、講義当日、紙に印刷して持参するか、ノートパソコンを持参し資料を閲覧すること。なお、講義内容は進行度等によって変更することがあるので、教員より適宜指示を行う。