授業名卒業研究1(99PQ109)授業名(英)Independent Study and Thesis 1
教員名嶋本 顕
開講年度学期2021年度 前期~後期
曜日時限前期(集中講義)、後期(集中講義)
開講学科薬学部薬学科

単位2.0学年4年
区分卒業研究課程必修

概要「卒業研究」では薬学・医療の進歩と改善に資するために、 研究を遂行する意欲と問題発見・解決能力を身につけることを目的にする。
卒業研究1では、薬学研究の重要性の理解と薬学研究を行うにあたっての基礎知識・技能の習得を主に行う。即ち、1) 研究マインドをもって生涯にわたり医療に貢献するための、薬学領域における研究の位置づけの理解、2)自らが実施する研究に係る法令・指針等の理解とそれらを遵守した研究の実施、3) 研究のプロセスを通した、知識や技能を総合的に活用して問題解決能力の醸成(特に、i) 研究課題に関する国内外の研究成果の調査とその読解・評価;ii) 課題達成のために解決すべき問題点の抽出と、研究計画の立案)を中心に重点的に取り組む。また、3) については、iii) 研究計画に沿った意欲的な研究への取り組み、iv) 適切な研究プロセスの記録と的確な結果考察、v) 研究成果の報告書としての定期的な取りまとめ、 vi) 研究成果の発表並びに適切な質疑応答、についても併せて取り組む。
達成目標1) 基礎から臨床に至る研究の目的と役割について説明できる (G-1-1)
2) 研究には自立性と独創性が求められていることを知る (G-1-2)
3) 現象を客観的に捉える観察眼をもち、論理的に思考できる(知識・技能・態度)(G-1-3)
4) 新たな課題にチャレンジする創造的精神を養う(態度)(G-1-4)
5) 自らが実施する研究に係る法令、指針について概説できる (G-2-1)
6) 研究の実施、患者情報の取扱い等において配慮すべき事項について説明できる (G-2-2)
7) 正義性、社会性、誠実性に配慮し、法規範を遵守して研究に取り組む(態度)(G-2-3, A-2-4-3)
8) 研究課題に関する国内外の研究成果を調査し、読解、評価できる(知識・技能)(G-3-1)
9) 課題達成のために解決すべき問題点を抽出し、研究計画を立案する(知識・技能)(G-3-2)
10) 研究計画に沿って、意欲的に研究を実施できる(技能・態度) (G-3-3)
11) 研究の各プロセスを適切に記録し、結果を考察する(知識・技能・態度)(G-3-4)
12) 研究成果の効果的なプレゼンテーションを行い、適切な質疑応答ができる(知識・技能・態度)(G-3-5)
13) 研究成果を報告書や論文としてまとめることができる(技能)(G-3-6)
( ( ) 内はコアカリ番号)
学習教育目標
成績評価方法以下に示す項目と比率で成績を算出する:
研究活動(100%)
総合成績の60%以上を満たしたものを合格とする。成績評価は大学及び学部が定める成績評価基準によって行う。達成目標の60%に達しなかった者を不合格とする。
なお、正当な理由がない限り欠席は認めない。
教科書とくに定めませんが、各自が細胞生物学、分子生物学、生化学に関する教科書をもっておいてください。
参考書配属後に推薦・紹介する。
履修上の注意以下のSBOsについては、必ず修得しておくこと。
1) 医療・福祉・医薬品に関わる問題、社会的動向、科学の進歩に常に目を向け、自ら課題を見出し、 解決に向けて努力する(態度)(A-5-1-1)
2) 講義、国内外の教科書・論文、検索情報等の内容について、重要事項や問題点を抽出できる(技能)(A-5-1-2)
3) 必要な情報を的確に収集し、信憑性について判断できる(知識・技能)(A-5-1-3)
4) 得られた情報を論理的に統合・整理し、自らの考えとともに分かりやすく表現できる(技能)(A-5-1-4)
5) インターネット上の情報が持つ意味・特徴を知り、情報倫理、情報セキュリティに配慮して活用できる(知識・態度)(A-5-1-5)
6) 「薬剤師として求められる基本的な資質」について、具体例を挙げて説明できる (A-5-2-1)
7) 薬学が総合科学であることを認識し、薬剤師の役割と学習内容を関連づける(知識・態度)(A-5-2-2)
8) 生涯にわたって自ら学習する重要性を認識し、その意義について説明できる (A-5-3-1)
9) 生涯にわたって継続的に学習するために必要な情報を収集できる(技能)(A-5-3-2)自主性・積極性が求められるので、主体性をもって積極的に取り組むこと。

再生医療学分野では毎日決まった時間帯に研究室に出向いて、研究活動に従事することを基本とし、実験や文献の精読などの研究に取り組む日々の姿勢・態度の造成を通じて、日本の社会の現在と未来に役立つ人材を育成することを信条とします。6年制薬学教育では、薬剤師としての知識・技能・態度を身につけるため、研究室配属後も事前実習や実務実習を履修する必要があります。再生医療学分野に配属の学生には、これらの履修科目と卒業研究とを両立して遂行することを責務とします。"

授業計画1) 薬学研究を行うにあたり、必要不可欠なルールや心構え、基本的技能等について学ぶ。
2) 薬学における研究の位置づけを理解する。
3) 自らが実施する研究に係る法令、指針を理解する。
4) 各卒論指導教員との話し合いのもとテーマを設定し、研究目的を明確にする。
5) 当該テーマに関連する既知報告を調査、精読する。
6)指導教員とディスカッションを行い、研究目的を明確にする。
7) 指導教員と共に研究計画を立案し、法令や安全性を遵守・担保しながら指導教員のもとで実験を行う。
8)得られた実験データを解析し、考察を加える。
9)得られた実験結果と考察より、更なる実験計画の立案、実験・データ解析・考察を行う。
10) 実験結果と考察をまとめ、研究室等の研究報告会で発表する。
11) 優れた研究成果は、学会発表や学術論文への投稿を目指す。


再生医療学分野では、その基盤となる細胞生物学、幹細胞学、老化学、発生学に関する研究を対象として、研究テーマを絞り込んでいきます。研究テーマの絞り込みには、上記の研究分野における再生医療学に関連した新たな課題・問題点を発見し、その解決のための研究方法を決定しなければなりません。卒業研究1では研究テーマを絞り込むために、下記の項目を並行して進めます。

1)細胞培養をはじめとする細胞生物学的な実験手技、機器の取扱いを修得する。
2)分子生物学的、生化学的な分析手技、機器の取扱いを修得する。
3)遺伝学的、発生生物学的な実験手技、機器の取扱いを修得する。
4)実験ノートを適切に書き記す方法を修得する。
5)英語論文の読み方、文献内容のまとめ方とプレゼンテーション方法を修得する。
6)科学論文をはじめとする種々の情報を収集方法を修得する。

上記の授業計画を含めて、再生医療学分野における学生の研究活動は、告恭史郎助教と密接に連携して進められます。

注意