授業名 | 卒業研究1(99PQ133) | 授業名(英) | Independent Study and Thesis 1 |
教員名 | 堀口 道子 | ||
開講年度学期 | 2021年度 前期~後期 | ||
曜日時限 | 前期(集中講義)、後期(集中講義) | ||
開講学科 | 薬学部薬学科 |
単位 | 2.0 | 学年 | 4年 |
区分 | 卒業研究 | 課程 | 必修 |
概要 | 「卒業研究」では薬学・医療の進歩と改善に資するために、 研究を遂行する意欲と問題発見・解決能力を身につけることを目的にする。 卒業研究1では、薬学研究の重要性の理解と薬学研究を行うにあたっての基礎知識・技能の習得を主に行う。即ち、1) 研究マインドをもって生涯にわたり医療に貢献するための、薬学領域における研究の位置づけの理解、2)自らが実施する研究に係る法令・指針等の理解とそれらを遵守した研究の実施、3) 研究のプロセスを通した、知識や技能を総合的に活用して問題解決能力の醸成(特に、i) 研究課題に関する国内外の研究成果の調査とその読解・評価;ii) 課題達成のために解決すべき問題点の抽出と、研究計画の立案)を中心に重点的に取り組む。また、3) については、iii) 研究計画に沿った意欲的な研究への取り組み、iv) 適切な研究プロセスの記録と的確な結果考察、v) 研究成果の報告書としての定期的な取りまとめ、 vi) 研究成果の発表並びに適切な質疑応答、についても併せて取り組む。 【実務経験教員による授業】 本科目の担当教員である堀口は調剤薬局の薬剤師として、薬局調剤・監査業務、投薬、OTCの対面販売などの経験があり、平成24年に東京理科大学薬学部に赴任後も患者さんのための安全性の確保と高い治療効果の発揮のため、大学病院医師との共同臨床試験などを実施してきました。東京理科大学薬学部では、担当研究室の卒業生は、在籍中に国内外の学会で研究成果を発表し、国内外の製薬企業の研究職や開発職や薬剤師として活躍しています。卒業研究では、将来の仕事に生かせる研究を進めていきます。 |
達成目標 | 1) 基礎から臨床に至る研究の目的と役割について説明できる (G-1-1) 2) 研究には自立性と独創性が求められていることを知る (G-1-2) 3) 現象を客観的に捉える観察眼をもち、論理的に思考できる(知識・技能・態度)(G-1-3) 4) 新たな課題にチャレンジする創造的精神を養う(態度)(G-1-4) 5) 自らが実施する研究に係る法令、指針について概説できる (G-2-1) 6) 研究の実施、患者情報の取扱い等において配慮すべき事項について説明できる (G-2-2) 7) 正義性、社会性、誠実性に配慮し、法規範を遵守して研究に取り組む(態度)(G-2-3, A-2-4-3) 8) 研究課題に関する国内外の研究成果を調査し、読解、評価できる(知識・技能)(G-3-1) 9) 課題達成のために解決すべき問題点を抽出し、研究計画を立案する(知識・技能)(G-3-2) 10) 研究計画に沿って、意欲的に研究を実施できる(技能・態度) (G-3-3) 11) 研究の各プロセスを適切に記録し、結果を考察する(知識・技能・態度)(G-3-4) 12) 研究成果の効果的なプレゼンテーションを行い、適切な質疑応答ができる(知識・技能・態度)(G-3-5) 13) 研究成果を報告書や論文としてまとめることができる(技能)(G-3-6) ( ( ) 内はコアカリ番号) |
学習教育目標 | |
成績評価方法 | 以下に示す項目と比率で成績を算出する: 研究活動(100%) 総合成績の60%以上を満たしたものを合格とする。成績評価は大学及び学部が定める成績評価基準によって行う。達成目標の60%に達しなかった者を不合格とする。 なお、正当な理由がない限り欠席は認めない。 研究を行う上で特別な配慮が必要な場合は予め担当教員に相談する事 |
教科書 | 実験医学シリーズなど、適宜紹介する |
参考書 | 研究のしおり等のプリント教材を適宜配布、関連分野の学術論文を適宜配布 |
履修上の注意 | 以下のSBOsについては、必ず修得しておくこと。 1) 医療・福祉・医薬品に関わる問題、社会的動向、科学の進歩に常に目を向け、自ら課題を見出し、 解決に向けて努力する(態度)(A-5-1-1) 2) 講義、国内外の教科書・論文、検索情報等の内容について、重要事項や問題点を抽出できる(技能)(A-5-1-2) 3) 必要な情報を的確に収集し、信憑性について判断できる(知識・技能)(A-5-1-3) 4) 得られた情報を論理的に統合・整理し、自らの考えとともに分かりやすく表現できる(技能)(A-5-1-4) 5) インターネット上の情報が持つ意味・特徴を知り、情報倫理、情報セキュリティに配慮して活用できる(知識・態度)(A-5-1-5) 6) 「薬剤師として求められる基本的な資質」について、具体例を挙げて説明できる (A-5-2-1) 7) 薬学が総合科学であることを認識し、薬剤師の役割と学習内容を関連づける(知識・態度)(A-5-2-2) 8) 生涯にわたって自ら学習する重要性を認識し、その意義について説明できる (A-5-3-1) 9) 生涯にわたって継続的に学習するために必要な情報を収集できる(技能)(A-5-3-2)自主性・積極性が求められるので、主体性をもって積極的に取り組むこと。 研究を行う上で特別な配慮が必要な場合は予め担当教員に相談する事 |
授業計画 | 1) 薬学研究を行うにあたり、必要不可欠なルールや心構え、基本的技能等について学ぶ。 2) 薬学における研究の位置づけを理解する。 3) 自らが実施する研究に係る法令、指針を理解する。 4) 各卒論指導教員との話し合いのもとテーマを設定し、研究目的を明確にする。 5) 当該テーマに関連する既知報告を調査、精読する。 6)指導教員とディスカッションを行い、研究目的を明確にする。 7) 指導教員と共に研究計画を立案し、法令や安全性を遵守・担保しながら指導教員のもとで実験を行う。 8)得られた実験データを解析し、考察を加える。 9)得られた実験結果と考察より、更なる実験計画の立案、実験・データ解析・考察を行う。 10) 実験結果と考察をまとめ、研究室等の研究報告会で発表する。 11) 優れた研究成果は、学会発表や学術論文への投稿を目指す。 本卒業研究では、薬のコンセプトを創り出す『創薬』、難病克服のニーズに応える剤型開発『創剤』、既存薬の副作用の問題を克服する『育薬』の3つの柱を掲げ研究を行います。 1 )『創薬』では、がんや代謝異常疾患の根本的な解決を目標とし、ヒトの脂肪組織由来の間葉系幹細胞を対象とした研究を行います。 2 )『創剤』では、再生治療に用いる幹細胞製剤や、高精度な遺伝子治療の実現を可能とするドラッグデリバリー技術の開発を行います。 3 )『育薬』では、既に治療に使われている抗ガン剤や免疫療法剤などの副作用の軽減に取り 組み、より安全な治療の実現を目指します。 また、製薬企業および大学病院の医師らと共同で、病巣部位のみに薬が届くよう製剤の改良研究および臨床研究を行います。 本卒業研究を通じて以下の事を達成します。 ①研究倫理を十分理解できるように、研究倫理に関する教材を学習し、実際の事例などについて学ぶ。(研究室配属後すぐに実施する) ②薬学研究に関する知識や技能を実際に研究を行うことで修得し、問題解決能力を身に着ける。(通年で実施し、必要に応じてミーティングや研究技術指導などを実施する) ③研究課題に関する最新の国内外の研究論文等を検索・調査・読解・評価・発表できるようになるために、論文発表会を定期的に行い、質疑応答を行うことで理解を深める。(通年で、国内外の研究論文に関する発表会を実施する) ④研究課題の達成のために解決すべき問題点を抽出し、研究計画を立案し、研究を実施し、定期的に研究成果について発表を行い、質疑応答を行うことで研究課題の解決方法について理解を深める。(通年で、研究成果に関する発表会を実施する) |
注意 | 研究を行う上で特別な配慮が必要な場合は予め担当教員に相談する事 |
- 教員: 堀口 道子