授業名 | 卒業研究2(99PQ226) | 授業名(英) | Independent Study and Thesis 2 |
教員名 | 田村 雅史 | ||
開講年度学期 | 2021年度 前期~後期 | ||
曜日時限 | 前期(集中講義)、後期(集中講義) | ||
開講学科 | 薬学部薬学科 |
単位 | 2.0 | 学年 | 5年 |
区分 | 卒業研究 | 課程 | 必修 |
概要 | 薬剤師として、また、創薬研究者として、薬学の世界において人類の健康・福祉の向上に貢献し得る一人の薬学人として活躍するためには、現場で日々目まぐるしく変化する状況に対して何が問題であるかを科学的根拠をもとに見抜くと共にいかに迅速かつ的確に最善の方法で対処しうるかが極めて重要である。その思考方法はまさに「研究活動」と一致するものである。更に、薬学領域のより一層の進歩を世界レベルで遂げるためには、研究活動という不断の努力がどの分野においても必要不可欠である。 「卒業研究」シリーズでは、薬学・医療の進歩と改善に資するために、研究を遂行する意欲と問題発見・解決能力を身につけることを目的とする。すなわち、「研究活動」のプロセスを通して、知識や技能を総合的に活用して問題を解決する能力を培う。また、研究室における集団生活を通じて、信頼される社会人となるための豊かな人間形成についても併せて実施する。 卒業研究2では、卒業研究1で習得した知識・技能をもとに、継続して自身の研究テーマに沿って実験研究を実施する。また、これまでに得られた基礎的知見(データ)を俯瞰して今後どのように研究を進めるべきなのかを指導教官とともに考え、今後の研究方針を構築する。課せられた研究課題に対して自ら考え行動する力量の構築に主眼を置く。 なお、本科目履修期間中に実務実習が行われるため、限られた時間の中効率良く研究活動が進められるよう努力すること。 |
達成目標 | 卒業研究1に示す達成目標を前提として、改めて以下の項目達成に向けて努力する: 1. 現象を客観的に捉える観察眼をもち、論理的に思考できる(G-(1)-3)。 2. 新たな課題にチャレンジする創造的精神を養う(G-(1)-4)。 3. 正義性、社会性、誠実性に配慮し、法規範を遵守して研究に取り組む(G-(2)-3)。 4. 研究計画に沿って、意欲的に研究を実施できる(G-(3)-3)。 5. 研究の各プロセスを適切に記録し、結果を考察する(G-(3)-4)。 6. 研究成果の効果的なプレゼンテーションを行い、適切な質疑応答ができる(G-(3)-5)。 ( )内はコアカリ番号 |
学習教育目標 | |
成績評価方法 | 卒業研究1同様、指導教官の定めた時間帯に、指導教官の指示・指導した内容について有機化学・環境保全・労働安全の観点から適切に対応することを前提とする。研究に取り組む姿勢を最も重視する。実験報告会や論文紹介を含め正当な理由のない欠席及び遅刻は厳禁(下記の総点より欠席1回につき10点、遅刻1回につき5点をそれぞれ減じる)。 特に、本科目履修期間中に実務実習が行われるため、限られた時間の中効率良く研究活動が進められるよう努力すること。 以下に示す項目で判定し(合計100点)、総合成績の60%以上を満たしたものを合格とする。成績評価は大学及び学部が定める成績評価基準によって行う。達成目標の60%に達しなかった者を不合格とする。 具体的には、 1)実験内容と結果より、その実験における問題点は勿論、その裏に潜む新現象などを考察し、それに基づいて新たな実験プランを提案できる(20点) 2)前項で考察された新現象をきっかけとした新たな課題に対してチャレンジする意欲がある(10点) 3)取り扱う溶媒や試薬に関する法的規制情報について理解し、それに基づいて適正に取扱・後処理・廃棄することができる(10点) 4)自らに課せられた課題と現状を適切に理解した上で、自ら研究計画を立案して意欲的に実施できる(20点) 5)実験ノートを元に、研究報告書(基本的に月例と年3回の中間報告書)を研究室が指定する書式で期限内に紙媒体と電子媒体両方で提出できる。また、機器測定データをこまめに解析して数値化し、実験データとして実験項とともに保管できる(20点) 6)研究や実験報告会及び論文紹介において効果的なプレゼンテーション資料を作成するとともに明快なプレゼンテーションを行うことができる。また、適切な質疑応答ができる。自身の発表以外でも積極的に発言もしくは議論に関与できる(20点) 各項目における判断基準は以下の通り: ・極めて良く理解している(できる):配点の100% ・良く理解している(できる):配点の80% ・理解している(できる):配点の60%(標準) ・やや理解に欠ける(できない):配点の40% ・かなり理解に欠ける(できない):配点の20% ・理解していない(できない):0点 |
教科書 | 特に定めないが、有機化学に関する教科書は必ず保有しておくこと。 |
参考書 | 1)「ボルハルト・ショアー 現代有機化学」上・下 古賀憲司他監訳(化学同人) 2)「スミス 有機化学」上・下 山本尚他監訳(化学同人) 3)「ウォーレン 有機化学」上・下 野依良治他監訳(東京化学同人) 4)「有機化学実験のてびき〔1〕-物質取扱法と分離精製法」後藤俊夫他監修(化学同人) 5)「有機化学実験のてびき〔2〕-構造解析」後藤俊夫他監修(化学同人) 6)「機器分析のてびき」泉美治他監修(化学同人) 7)「実験を安全に行うために」化学同人編集部編(化学同人) 8)「続 実験を安全に行うために」化学同人編集部編(化学同人) |
履修上の注意 | 卒業研究は、今後薬学人として携わっていくためは必須の経験であり、この経験から得られる科学的見地からの物事の見方・考え方というものはどんな座学を以ってしても習得することはできない貴重なものである。研究室における全ての活動について、主体性をもって積極的に取り組むこと。 特に、この学年では実務実習が行われるため、研究活動から離れる期間が生じてしまう。実務実習前後の研究活動では、不注意による事故を起こさないよう、最新の注意を払って研究に取り組む事。 繰り返すが、実験報告会や論文紹介を含め正当な理由のない欠席及び遅刻は厳禁。 なお、アレルギーなど研究を行う上で特別な配慮が必要な場合は予め担当教員に相談する事。 |
授業計画 | 卒業研究2では、卒業研究1で習得した知識・技能をもとに、継続して精密不斉合成に関する自身の研究テーマに沿って実験研究を実施する。 なお、本科目履修期間中に実務実習が行われるため、限られた時間の中効率良く研究活動が進められるよう努力すること。 |
注意 | 特になし。 |
- 教員: 田村 雅史