授業名 | 総合医療薬学6(99P4408) | 授業名(英) | |
教員名 | 澁谷 典広,川上 広宣,尾家 重治,奥屋 茂 | ||
開講年度学期 | 2025年度 前期 | ||
曜日時限 | 月曜2限、水曜4限、水曜5限、金曜1限、金曜2限 | ||
開講学科 | 薬学部薬学科 |
単位 | 2.0 | 学年 | 4年 |
区分 | 専門科目 講義・演習 | 課程 | 必修 |
概要 | 病原微生物の細菌およびウイルス、真菌、原虫に作用する医薬品の薬理および疾患の病態・薬物治療に関する基本的知識を修得し、治療に必要な情報収集・解析および医薬品の適正使用に関する基本的事項を修得する。前者では、抗菌薬の薬理(薬理作用、機序、抗菌スペクトル、主な副作用、相互作用、組織移行性)および臨床適用について、細菌感染症の生物学的製剤(ワクチン等)とその作用について、主要な抗菌薬の耐性獲得機構および耐性菌出現への対応についてそれぞれ学習する。後者では、ヘルペスウイルス感染症、サイトメガロウイルス感染症、インフルエンザ、ウイルス性肝炎、AIDS等について、治療薬の薬理、感染経路と予防法および病態・薬物治療を学習する。また、真菌感染症、原虫・寄生虫感染症について、治療薬の薬理・病態・薬物治療を学習する。 薬理、臨床病態、薬物治療および特別サポートの教員がそれぞれの専門の立場から協働で指導にあたり、原則として全ての教員が何らかの形で授業を担当する。 代表的な8疾患のうち、『感染症』をここで重点的に学習する。 |
達成目標 | 1)以下の抗菌薬(β-ラクタム系、テトラサイクリン系、マクロライド系、アミノ配糖体(アミノグリコシド)系、キノロン系、グリコペプチド系、抗結核薬、サルファ剤(ST合剤を含む)、その他の抗菌薬)の薬理(薬理作用、機序、抗菌スペクトル、主な副作用、相互作用、組織移行性)および臨床適用を説明できる。 2)細菌感染症に関係する代表的な生物学的製剤(ワクチン等)を挙げ、その作用機序を説明できる。 3)主要な抗菌薬の耐性獲得機構および耐性菌出現への対応を説明できる。 4)12)13)16)18)19)呼吸器感染症、薬剤耐性菌による院内感染(MRSA、VREなど)、全身性細菌感染症、インフルエンザ、後天性免疫不全症候群(AIDS)、ウイルス感染症について、病態(病態生理、症状等)、感染経路と予防方法および薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 5)6)7)8)9)10)11)以下の消化器感染症、感覚器感染症、尿路感染症、性感染症、脳炎、髄膜炎、皮膚細菌感染症、感染性心内膜炎、胸膜炎について、病態(病態生理、症状等)および薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 14)ヘルペスウイルス感染症(単純ヘルペス、水痘・帯状疱疹)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、予防方法および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 15)21)22)サイトメガロウイルス感染症、以下の原虫感染症について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、および病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 17)ウイルス性肝炎(HAV、HBV、HCV)について、治療薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)、感染経路と予防方法および病態(病態生理(急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞がん)、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる。 20)抗真菌薬の薬理(薬理作用、機序、主な副作用)および臨床適用を説明できる。 |
学習教育目標 | |
成績評価方法 | 3分の2以上の出席を満たした者が成績評価の対象となる。課題レポート、SGDに対する取り組み、グループ発表及び定期試験により総合的に判定する。 具体的には、 ◎課題レポート 内容:1教員各5点満点 計15点 ①シナリオの内容を正確に捉えている ②十分に調査・勉強し、理解している 上記評価項目に対する評価はグレード5~グレード0に分類し、以下のように行う ・グレード5:大変優れている 5点 ・グレード4:優れている 4点 ・グレード3:良い 3点 ・グレード2:やや努力が必要である 2点 ・グレード1:かなり努力が必要である 1点 ・グレード0:評価できない 0点 ◎SGDへの取り組み 内容:1教員各2点満点 計6点 ①貢献度:自分の意見を他者に的確に伝えている。また、グループの方向性に即した意見を活発に表現している。 ②積極性:グループ内の作業に対して積極的に取り組んでいる。 上記評価項目に対する評価はグレード2~グレード0に分類し、以下のように行う ・グレード2:優れている 2点 ・グレード1:良い 1点 ・グレード0:評価できない 0点 ◎グループ発表 内容:1教員各3点満点 計9点 評価項目は以下の通りとする ①はっきりとわかり易く発表している ②時間配分を考えながら、適度なスピードで発表している ③十分に調査・勉強し、課題を理解している 上記評価項目に対する評価はグレード3~グレード0に分類し、以下のように行う ・グレード3:大変優れている 3点 ・グレード2:優れている 2点 ・グレード1:良い 1点 ・グレード0:評価できない 0点 ◎定期試験 内容:1教員各100点満点(最終評価では70点に換算する) 計70点 〇到達目標の60%以上に達したものを合格とする。 〇成績評価は大学及び学部が定める成績評価基準によって行う。 〇達成目標の60%に達しなかった者は再試験を1回だけ行い、目標の60%以上に達したものをC表記60点として合格とする。 |
教科書 | ・病態を理解して組み立てる 「薬剤師のための疾患別薬物療法」改訂第2版 Ⅰ 日本医療薬学会編集 南江堂(2018) ・みてわかる薬学シリーズ 図解薬理学 第1版 鍋島俊隆 他編 南山堂(2015) 原則として教科書に準拠して授業を進める、教科書だけで不十分な内容については補助資料として適宜プリントを配布する。 |
参考書 | 8大疾患・35症例から臨床を考える「実践事前実習テキスト」 編著 日本大学薬学部 京都廣川書店(2018) |
履修上の注意 | 本科目は総合医療薬学講座の中の一つであり、改訂コア・カリキュラムに記載された8大疾患に含まれる『感染症』を学ぶものでもある。 本講座を学ぶことによって、臨床現場で必要となる様々な感染症(呼吸器、消化器、感覚器、尿路、性感染症など)の基礎知識と薬物療法について学ぶことができる。 実務実習に臨んだ際に、当該症例に対応できるようしっかり学習してもらいたい。 授業を受ける前に講義予定項目を確認し、教科書の該当範囲を読んでから講義に臨むこと。また、講義の後は必ず復習をすること。判らないことをそのままにしないで、参考書等で調べること。それでも理解できなければ、オフィスアワーや次回の講義の時に教員に質問にくること。 なお、障がい等により本講義の受講に際し特別な配慮を要する場合は、薬学部教務係に事前に相談するとともに、初回授業等、早期に授業担当教員に申し出ること。 |
授業計画 |
注意 | 1回完結型の講義が多いので、予習は勿論であるが、しっかり復習をすること。 こまめな予習・復習は授業内容のより深い理解・定着に非常に効果的であり、中間・期末試験に臨む際に有効である。 課題発表の際は、発表内容についてしっかり理解し、十分準備して臨むこと。 なお、授業の担当・順番及び講義内容は進行度等によって変更することがある。その際は教官より適宜指示を行う。 |