授業名 | 卒業研究1(99PQ125) | 授業名(英) | Independent Study and Thesis 1 |
教員名 | 立花 研 | ||
開講年度学期 | 2025年度 前期~後期 | ||
曜日時限 | 前期(集中講義)、後期(集中講義) | ||
開講学科 | 薬学部薬学科 |
単位 | 3.0 | 学年 | 4年 |
区分 | 卒業研究 卒業研究 | 課程 | 必修 |
概要 | 「卒業研究」では薬学・医療の進歩と改善に資するために、 研究を遂行する意欲と問題発見・解決能力を身につけることを目的にする。 卒業研究1では、薬学研究の重要性の理解と薬学研究を行うにあたっての基礎知識・技能の習得を主に行う。即ち、1) 研究マインドをもって生涯にわたり医療に貢献するための、薬学領域における研究の位置づけの理解、2)自らが実施する研究に係る法令・指針等の理解とそれらを遵守した研究の実施、3) 研究のプロセスを通した、知識や技能を総合的に活用して問題解決能力の醸成(特に、i) 研究課題に関する国内外の研究成果の調査とその読解・評価;ii) 課題達成のために解決すべき問題点の抽出と、研究計画の立案)を中心に重点的に取り組む。また、3) については、iii) 研究計画に沿った意欲的な研究への取り組み、iv) 適切な研究プロセスの記録と的確な結果考察、v) 研究成果の報告書としての定期的な取りまとめ、 vi) 研究成果の発表並びに適切な質疑応答、についても併せて取り組む。 |
達成目標 | 1) 基礎から臨床に至る研究の目的と役割について説明できる (G-1-1) 2) 研究には自立性と独創性が求められていることを知る (G-1-2) 3) 現象を客観的に捉える観察眼をもち、論理的に思考できる(知識・技能・態度)(G-1-3) 4) 自らが実施する研究に係る法令、指針について概説できる (G-2-1) 5) 研究の実施、患者情報の取扱い等において配慮すべき事項について説明できる (G-2-2) 6) 研究課題に関する国内外の研究成果を調査し、読解、評価できる(知識・技能)(G-3-1) 7) 課題達成のために解決すべき問題点を抽出し、研究計画を立案する(知識・技能)(G-3-2) 8) 研究の各プロセスを適切に記録し、結果を考察する(知識・技能・態度)(G-3-4) 9) 研究成果の効果的なプレゼンテーションを行い、適切な質疑応答ができる(知識・技能・態度)(G-3-5) ( ( ) 内はコアカリ番号) |
学習教育目標 | - |
成績評価方法 | 以下に示す項目と比率で成績を算出する: (1)基本事項(薬学研究の位置づけ)36%、(2)学習事項(研究に必要な法規範と倫理)24%、(3)研究の実践40%。具体的な評価はルーブリックを参照する。 総合成績の60%以上を満たしたものを合格とする。成績評価は大学及び学部が定める成績評価基準によって行う。達成目標の60%に達しなかった者を不合格とする。 なお、正当な理由がない限り欠席は認めない。 |
教科書 | 特に定めないが、衛生薬学・生化学・分子細胞生物学に関する教科書は必ず保有しておくこと。 |
参考書 | 1)トキシコロジー第3版(日本毒性学会教育委員会 編:朝倉書店) 2) THE CELL 細胞の分子生物学 第6版(中村桂子、松原謙一 監訳:ニュートンプレス) 3)実験医学シリーズ(羊土社) 4)改訂細胞培養入門ノート(井出利憲、田原栄俊 著:羊土社) 5)RNA実験ノート(上・下)(稲田利文、塩見春彦 編:羊土社) 6)改訂第4版 タンパク質実験ノート(上・下)(岡田雅人、宮崎 香 編:羊土社) 7) マウス実験の基礎知識 第2版(小出 剛:オーム社) 8) Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Fourth Edition(Michael R. Green, Joseph Sambrook 著:Cold Spring Harbor Laboratory Press) 9)実験を安全に行うために 第8版(化学同人編集部 編:化学同人) 10)続 実験を安全に行うために(化学同人編集部編:化学同人) 11) バイオ実験を安全に行うために(化学同人編集部編:化学同人) 12) 実験データを正しく扱うために(化学同人編集部編:化学同人) |
履修上の注意 | 以下のSBOsについては、必ず修得しておくこと。 1) 医療・福祉・医薬品に関わる問題、社会的動向、科学の進歩に常に目を向け、自ら課題を見出し、 解決に向けて努力する(態度)(A-5-1-1) 2) 講義、国内外の教科書・論文、検索情報等の内容について、重要事項や問題点を抽出できる(技能)(A-5-1-2) 3) 必要な情報を的確に収集し、信憑性について判断できる(知識・技能)(A-5-1-3) 4) 得られた情報を論理的に統合・整理し、自らの考えとともに分かりやすく表現できる(技能)(A-5-1-4) 5) インターネット上の情報が持つ意味・特徴を知り、情報倫理、情報セキュリティに配慮して活用できる(知識・態度)(A-5-1-5) 6) 「薬剤師として求められる基本的な資質」について、具体例を挙げて説明できる (A-5-2-1) 7) 薬学が総合科学であることを認識し、薬剤師の役割と学習内容を関連づける(知識・態度)(A-5-2-2) 8) 生涯にわたって自ら学習する重要性を認識し、その意義について説明できる (A-5-3-1) 9) 生涯にわたって継続的に学習するために必要な情報を収集できる(技能)(A-5-3-2)自主性・積極性が求められるので、主体性をもって積極的に取り組むこと。 卒業研究は、今後永きにわたって薬学人として携わっていくためは必須の経験であり、この経験から得られる科学的見地からの物事の見方・考え方というものはどんな座学を以ってしても習得することはできない貴重なものである。研究室における全ての活動について、主体性をもって積極的に取り組むこと。 特に、この学年では実務実習が行われるため、研究活動から離れる期間が生じてしまう。実務実習前後の研究活動では、不注意による事故を起こさないよう、最新の注意を払って研究に取り組む事。 繰り返すが、実験報告会や論文紹介を含め正当な理由のない欠席及び遅刻は厳禁。 なお、アレルギーなど研究を行う上で特別な配慮が必要な場合は予め担当教員に相談する事。 |
授業計画 | 1) 薬学研究を行うにあたり、必要不可欠なルールや心構え、基本的技能等について学ぶ。 2) 薬学における研究の位置づけを理解する。 3) 自らが実施する研究に係る法令、指針を理解する。 4) 各卒論指導教員との話し合いのもとテーマを設定し、研究目的を明確にする。 5) 当該テーマに関連する既知報告を調査、精読する。 6)指導教員とディスカッションを行い、研究目的を明確にする。 7) 指導教員と共に研究計画を立案し、法令や安全性を遵守・担保しながら指導教員のもとで実験を行う。 8)得られた実験データを解析し、考察を加える。 9)得られた実験結果と考察より、更なる実験計画の立案、実験・データ解析・考察を行う。 10) 実験結果と考察をまとめ、研究室等の研究報告会で発表する。 11) 優れた研究成果は、学会発表や学術論文への投稿を目指す。 12) 卒業論文を作成し、卒論発表を行う。 当研究室・分野の研究課題は以下のとおりである。これら研究課題の関連項目を卒論テーマとして各自に独立して与える。なお、それぞれのテーマについて衛生化学分野の武田健教授、小野田淳人助教と連携しながら研究を推進する。特に、胎児や新生児など次世代を担う児への健康影響に主眼を置き研究を進める。 (1)超微小粒子の曝露による影響およびそのメカニズムの解析 1)超微小粒子の胎児期曝露が産児の神経幹細胞の増殖・分化能に及ぼす影響の解析 2)超微小粒子の胎児期曝露が産児の神経系細胞の機能発現に及ぼす影響の解析 3)超微小粒子の曝露により生じる慢性炎症が産児に及ぼす影響の解析 4)超微小粒子の細胞内への取り込み機構に関する検討 (2)妊娠中の医薬品の摂取が産児の健康に及ぼす影響の解析 1)妊娠中の医薬品の摂取が産仔の脳神経機能に及ぼす影響の解析 2)妊娠中の医薬品の摂取が産児の神経幹細胞の増殖・分化能に及ぼす影響の解析 (3)妊娠中の食品中成分の摂取が産児の健康に及ぼす影響の解析 1)食品中の残留農薬の摂取が産児の脳神経機能に及ぼす影響の解析 2)食品中の残留農薬の摂取が産児の神経幹細胞の増殖能・分化能に及ぼす影響の解析 3)食品に含まれる有害成分の摂取が産児の脳神経機能に及ぼす影響の解析 |
注意 |
- 教員: 立花 研