授業名 | 卒業研究3(99PQ302) | 授業名(英) | Independent Study and Thesis 3 |
教員名 | 稲見 圭子 | ||
開講年度学期 | 2025年度 前期~後期 | ||
曜日時限 | 前期(集中講義)、後期(集中講義) | ||
開講学科 | 薬学部薬学科 |
単位 | 3.0 | 学年 | 6年 |
区分 | 卒業研究 卒業研究 | 課程 | 必修 |
概要 | 「卒業研究」では薬学・医療の進歩と改善に資するために、研究を遂行する意欲と問題発見・解決能力を身につけることを目的にする。 卒業研究3では、卒業研究2と同様、卒業研究1で得た薬学研究に関する基礎的知識・技能をもとに、卒業研究の最終段階として、研究のプロセスを通して、 知識や技能を総合的に活用して問題を解決する能力を培う。即ち、1) 研究課題に関する国内外の研究成果を調査・読解・評価できる、2) 課題達成のための解決すべき問題点を抽出し研究計画を立案できる、3) 研究計画に沿って意欲的に研究を実施できる、4) 研究プロセスを適切に記録し的確に結果を考察できる、5) 研究成果の効果的なプレゼンテーションを行い、適切な質疑応答ができる、6) 研究成果を報告書や論文としてまとめることができる、を達成目標として取り組む。特に、5, 6) については、卒業研究の集大成として卒業研究発表及び卒業論文作成が行われる。また、学会発表や論文投稿を積極的に行う。 |
達成目標 | 1) 現象を客観的に捉える観察眼をもち、論理的に思考できる(知識・技能・態度)(G-1-3) 2) 研究課題に関する国内外の研究成果を調査し、読解、評価できる(知識・技能)(G-3-1) 3) 課題達成のために解決すべき問題点を抽出し、研究計画を立案する(知識・技能)(G-3-2) 4) 研究計画に沿って、意欲的に研究を実施できる(技能・態度) (G-3-3) 5) 研究の各プロセスを適切に記録し、結果を考察する(知識・技能・態度)(G-3-4) 6) 研究成果の効果的なプレゼンテーションを行い、適切な質疑応答ができる(知識・技能・態度)(G-3-5) 7) 研究成果を報告書や論文としてまとめることができる(技能)(G-3-6) ( ( ) 内はコアカリ番号) |
学習教育目標 | - |
成績評価方法 | 以下に示す項目と比率で成績を算出する: (1)基本事項(薬学研究の位置づけ)10%、(2)研究の実践90%。具体的な評価はルーブリックを参照する。 総合成績の60%以上を満たしたものを合格とする。成績評価は大学及び学部が定める成績評価基準によって行う。達成目標の60%に達しなかった者を不合格とする。 なお、正当な理由がない限り欠席は認めない。 |
教科書 | |
参考書 | 随時指示する |
履修上の注意 | 以下のSBOsについては、必ず修得しておくこと。 1) 医療・福祉・医薬品に関わる問題、社会的動向、科学の進歩に常に目を向け、自ら課題を見出し、 解決に向けて努力する(態度)(A-5-1-1) 2) 講義、国内外の教科書・論文、検索情報等の内容について、重要事項や問題点を抽出できる(技能)(A-5-1-2) 3) 必要な情報を的確に収集し、信憑性について判断できる(知識・技能)(A-5-1-3) 4) 得られた情報を論理的に統合・整理し、自らの考えとともに分かりやすく表現できる(技能)(A-5-1-4) 5) インターネット上の情報が持つ意味・特徴を知り、情報倫理、情報セキュリティに配慮して活用できる(知識・態度)(A-5-1-5) 6) 「薬剤師として求められる基本的な資質」について、具体例を挙げて説明できる (A-5-2-1) 7) 薬学が総合科学であることを認識し、薬剤師の役割と学習内容を関連づける(知識・態度)(A-5-2-2) 8) 生涯にわたって自ら学習する重要性を認識し、その意義について説明できる (A-5-3-1) 9) 生涯にわたって継続的に学習するために必要な情報を収集できる(技能)(A-5-3-2)自主性・積極性が求められるので、主体性をもって積極的に取り組むこと。 卒業研究は、今後永きにわたって薬学人として携わっていくためは必須の経験であり、この経験から得られる科学的見地からの物事の見方・考え方というものはどんな座学を以ってしても習得することはできない貴重なものである。研究室における全ての活動について、主体性をもって積極的に取り組むこと。 特に、この学年では実務実習が行われるため、研究活動から離れる期間が生じてしまう。実務実習前後の研究活動では、不注意による事故を起こさないよう、最新の注意を払って研究に取り組む事。 繰り返すが、実験報告会や論文紹介を含め正当な理由のない欠席及び遅刻は厳禁。 なお、アレルギーなど研究を行う上で特別な配慮が必要な場合は予め担当教員に相談する事。 科目間の繋がりはカリキュラムツリーを参照すること。 |
授業計画 | 1) 薬学研究を行うにあたり、必要不可欠なルールや心構え、基本的技能等について学ぶ。 2) 薬学における研究の位置づけを理解する。 3) 自らが実施する研究に係る法令、指針を理解する。 4) 各卒論指導教員との話し合いのもとテーマを設定し、研究目的を明確にする。 5) 当該テーマに関連する既知報告を調査、精読する。 6)指導教員とディスカッションを行い、研究目的を明確にする。 7) 指導教員と共に研究計画を立案し、法令や安全性を遵守・担保しながら指導教員のもとで実験を行う。 8)得られた実験データを解析し、考察を加える。 9)得られた実験結果と考察より、更なる実験計画の立案、実験・データ解析・考察を行う。 10) 実験結果と考察をまとめ、研究室等の研究報告会で発表する。 11) 優れた研究成果は、学会発表や学術論文への投稿を目指す。 12) 卒業論文を作成し、卒論発表を行う。 ◆以下のような研究課題について、1人1テーマを担当します。 本分野は、がんの制圧を主な目的として研究しています。発がん研究では、がんの予防によるがんの制圧をめざし、制がん研究では、がんの治療によるがんの制圧が目標です。 <発がん研究> ・活性酸素種によるN-ニトロソジアルキルアミンの活性発現機構の解明 ・ポルフィリン金属錯体から成る化学系代謝モデルによるN-ニトロソ化合物の活性発機構の解明 ・ヒドロキシルラジカルによる膀胱発がん性N-ニトロソ化合物の活性化 <がん予防薬の研究> ・新規一酸化窒素発生化合物の合成と活性の検定 ・新規ビタミンE類縁体の合成と抗酸化機構の解析 ・カンゾウ中の抗変異原性成分の単離と機構解明 <制がん研究> ・新規二環性クロスリンク剤の合成とその活性の評価 ・SN2型反応に着目した新規クロスリンク剤の開発 ・DNA鎖内クロスリンク剤の検出方法の確立と活性検定 当分野では、英語論文紹介、スペクトル解析、実験英語などのセミナーを開催する。 |
注意 | 指導教員の指示に従い、安全に研究活動を行うこと。 |
- 教員: 稲見 圭子